複合機(コピー機) 保守サービスの契約の種類まとめ
コピー機のトラブル解決 < コピー機お役立ち情報
複合機(コピー機)の保守サービスを検討している皆さんは、契約の種類が複数あることをご存知でしょうか。
契約の種類は4つ。
「カウンター保守」、「トナーキット保守」、「年間保守」、「スポット保守(修理)」となります。
しかし、4種類の中から好きな契約を選ぶことはできません。
選ぶ機械、またはメーカーや販売店によって、契約の種類は決まってしまいます。
この記事では、契約毎のサービス内容とメリット、デメリットをご紹介します。
販売店に言われるがまま契約して損をしないよう、ぜひご一読ください。
目次
保守サービスとは

契約の種類を説明する前に、まず、複合機(コピー機)の保守サービスについて簡単にご説明します。
皆さんは、「機械のメンテナンスをしてくれるサービス」といったイメージを持たれているのではないでしょうか。
複合機の保守サービスの主な内容は、以下の通りです。
・機械の定期点検
・故障時の出張修理
・トナーの補充
メーカーまたは販売店と契約し、保守料金を支払うと、これらのサービスを受けることができます。
機械の定期点検
複合機が急に故障しないように、サービスマンを定期的に派遣し、機械を点検したり、クリーニングや調整を行うものです。
故障時の出張修理
複合機が故障した時に、サービスマンを派遣し、現場で機械を修理、復旧するものです。
トナーの補充
トナーが切れる前に、トナーを送ったり、予備トナーが常備された状態になっているものです。
カウンター保守

モノクロ印刷、カラー印刷それぞれに1枚あたりの単価設定がなされ、印刷枚数に応じた保守料金を毎月支払い、保守サービスが受けられる契約形態です。
カラー印刷の方が、単価が高くなります。
カウンター保守サービスの内容
機械の定期点検 |
無料 |
サービスマンの派遣費用 |
無料 |
修理の技術料 |
無料 |
トナーの補充 |
無料 |
支払い |
毎月 |
カウンター保守サービスのメリット
カウンター保守サービスのメリットは、修理費用が抑えられる点でしょう。
毎月大量に印刷する場合は、後に複合機で発生する故障頻度や症状を考えると、都度修理費用を支払うより、保守料金を支払った方が安く抑えられるケースが多いです。
カウンター保守サービスのデメリット
カウンター保守のデメリットは、毎月の印刷枚数が大きく変動すると、割高になる点です。
突発的に大量印刷が発生すると、その月だけ高額な保守料金が発生してしまい、想定外の支出が発生してしまいます。
キットトナー保守

専用トナーを購入することで、保守サービスが受けられる契約形態です。
トナーを使用している期間のみ、故障時の修理サービスを無料で受けられます。
修理費用が含まれたトナーを購入すると考えるとイメージしやすいでしょう。
ちなみに専用トナーは、メーカーや正規代理店からしか購入できない上、汎用品トナーは使えません。
キットトナー保守サービスの内容
機械の定期点検 |
なし |
サービスマンの派遣費用 |
無料 |
修理の技術料 |
無料 |
トナーの補充 |
有料(高額) |
支払い |
トナー切れる度に発生 |
キットトナー保守サービスのメリット
トナーが切れない間は、保守サービスが受けられる点が一番のメリットでしょう。
月々の印刷枚数が少ない方に適した契約形態です。
キットトナー保守サービスのデメリット
トナーの購入費用が高額になる点です。1本あたり4万、高いものですと8万円近くします。
仮に印刷単価で試算すると、1枚あたり10円前後になります。(カウンター保守の相場は、1~3円程度)
月々の印刷枚数が600枚を超えると、キットトナー保守のコストメリットはなくなります。
印刷枚数が600枚を超えるようであれば、カウンター保守またはスポット保守(修理)を選択した方が良いでしょう。
なお、キットトナー保守を選べる複合機は現在ほとんど存在しません。
年間保守
年間契約の保守料金を支払うことで、保守サービスが受けられるサービスです。
年間保守サービスは、現在ほとんど業界に存在しない契約形態です。
販売店が独自に設計しているものも多く、契約はしたものの、メリットがほとんどない、業界でも評判が良くない契約形態です。
年間保守サービスの内容
機械の定期点検 |
販売店によって異なる |
サービスマンの派遣費用 |
無料 |
修理の技術料 |
無料 |
トナーの補充 |
販売店によって異なる |
支払い |
年払い |
年間保守サービスのメリット
販売店のサービス設計によってメリットは変わってきますが、一般的に月々の印刷枚数が多い方におすすめです。
サービス内容が修理サービスに加え、トナーの補充まで含まれている場合は、ランニングコストを抑えることができます。
年間保守サービスのデメリット
デメリットは、販売店によってサービス内容が全く異なる点です。
修理サービスしか提供せず、トナーは購入してもうらといった内容であったり、年間の修理サービスの提供回数が決まっていたりするケースもあります。
年間保守サービスは、契約前にサービス内容を細かく確認する必要があるでしょう。
スポット保守(修理)

スポット保守とは、販売店と定期契約を結ばず、機械の故障時に依頼を受け、都度修理サービスを提供する契約形態です。
スポット修理とも言われることも多く、厳密には、一般的な保守サービスの枠組みから外れるサービスとなります。
スポット保守サービスの内容
機械の定期点検 |
なし |
サービスマンの派遣費用 |
有料 |
修理の技術料 |
有料 |
トナーの補充 |
有料 |
支払い |
都度 |
スポット保守サービスのメリット
サービスを受けるために、保守料金のように継続的に支払いが発生しない点がメリットです。
中古ユーザーが最も使用する契約形態です。
一般的に複合機の修理費用は高額と言われていますが、故障箇所や症状によって大きく変わります。
サービス料金が、総額で2万円も掛からないこともざらにあります。この点が中古ユーザーに指示されている理由と言えます。
スポット保守サービスのデメリット
ユーザーにとって大変使い勝手が良い契約形態ですが、中古複合機のみ契約ができます。
残念ながらリースで導入した新品は、スポット保守を利用することはできません。
また、故障箇所によって、料金が高額になる点がデメリットと言えます。
まとめ
ここまで4種類の契約形態をご紹介しましたが、実質契約できるのは、「カウンター保守」と「スポット保守」と考えて良いでしょう。他の契約形態は、ほぼ業界に存在しません。
最後に、保守サービスの契約は、価格の安さだけで選んではいけないということをご説明します。
保守料金は、機械と同じように、販売店同士でしのぎを削って、値下げ競争が起こっています。
値下げを敢行するには、コストを削らないといけません。
そのため、多くの販売店は、人件費を削りますので、サービス品質の低下が起こります。
例えば「サービスマンによるメンテンナンス回数が少ない」、「依頼してから修理までに時間が掛かる」といったことが起こります。
安さで保守サービスを選んでしまったために、質が悪く、契約した意味がなかったという声を聞くことがあります。
保守サービスの契約を進める時は、「メンテナンスの回数」や「修理受付や対応の時間」をしっかり確認するようにしましょう。
<関連記事>