
【プロがまとめた】家庭用シュレッダーの選び方(ラインナップ更新)
当社で業務用シュレッダーのメンテナンスを行う機械のプロが、家庭用シュレッダーの選び方を分かりやすく解説します。
さて、皆さんは、家庭用シュレッダーをどのように選びますか。
ショップのおすすめや人気ランキングの商品を選ぶのが手っ取り早いと考える方が多いのではないでしょうか。
また、お気に入りの空間で使うので、おしゃれなもの、小さいもの、静かなものと、インテリア感覚で選ぶ方もいらっしゃると思います。
このように家庭用シュレッダーの選び方は色々ありますが、シュレッダーに関する情報や知識をちょっと知っておくだけで、今検討中の製品より、もっと良いものが選べます。
家庭用シュレッダーの基本的な選び方から、人気の機能や細断したいもので選ぶ方法もご紹介します。
さらにメーカーごとの特徴やプロがおすすめする家庭用シュレッダーを人気ランキング形式で大公開!
手元に届いた後の豆知識として、シュレッダーを長持ちさせるためのお手入れ方法もご紹介します。
目次
家庭用シュレッダーの一般的な選び方
家庭用シュレッダーの基本的な選び方をご紹介します。
紙だけを処理する場合は、以下の4項目に注目して選びましょう。
手動シュレッダーか電動シュレッダーかで選ぶ
シュレッダー選びの最初の選択は、「電動シュレッダー」か「手動(ハンド)シュレッダー」かです。
「電動シュレッダー」は、電源を取って、電動で刃を回転させて紙を処理します。
「手動(ハンド)シュレッダー」は、ハンドルを回して紙を処理します。
これから家庭用シュレッダーを選ぶのであれば、絶対に「電動シュレッダー」がおすすめです。
「電動シュレッダー」は「手動(ハンド)シュレッダー」と価格は変わらず、3,000円台から購入できる製品も発売されています。
本体の大きさ(サイズ)も「手動(ハンド)シュレッダー」と変わらず、卓上で使える製品も発売されています。
一方「手動(ハンド)シュレッダー」は、「細断能力が低い」「耐久性が低い」「保証がない」というデメリットがあります。
このような理由から、今「手動(ハンド)シュレッダー」を選ぶという選択肢はないと考えます。
カット方式と細断サイズで選ぶ
紙のカット(細断)方法で、家庭用シュレッダーを選んでもよいでしょう。
2つ選択肢があり、「クロスカット」か「マイクロカット(マイクロクロスカット)」かで選びます。
安さで選ぶなら、クロスカット
多くのシュレッダーが採用しているカット方式は、「クロスカット」です。
縦切りのみのストレートカットに、一定間隔、もしくは同時に横切りも行うのがクロスカットです。
今はほとんど採用されていないストレートカットに比べると、細断くずの情報が判読し難い特長があります。
購入価格を安くおさえたい場合、「クロスカット」を選ぶことになります。
「クロスカット」タイプのシュレッダーは価格で比較した時、「マイクロカット」タイプの製品より同時に細断できる枚数が多かったり、連続使用時間が長かったりする特長があります。
一方で、「クロスカット」は細断サイズが大きいため、リスクがあります。
「クロスカット」の細断サイズは4×50mm前後が一般的です。このサイズでは情報は楽に判読できます。
読まれても問題ない情報を処理するのであれば、「クロスカット」で構わないでしょう。
情報を判読させたくないなら、マイクロカット(マイクロクロスカット)
「マイクロカット」は、クロスカットより細かくカットできるようにしたカット方式です。クロスカットよりセキュリティは高くなります。
細断した情報を判読させたくないなら「マイクロカット」を選びましょう。
「マイクロカット」の細断サイズは、2×15mm前後です。まるで粉雪のようなくずができあがりますので、情報は全く判読できません。
シュレッダー本来の目的を考えると「マイクロカット」タイプの家庭用シュレッダーを選ぶ方がおすすめです。
連続使用(運転)時間の長さで選ぶ
家庭用シュレッダーで紙を処理し続けられる時間は「連続使用(運転)時間」が目安となります。この時間が長いほど、まとまった時間で一気に処理ができます。
一般的な家庭用シュレッダーの連続使用時間は、「2~5分前後」です。長いものでも「10分程度」となります。
長持ちさせたいなら、連続使用時間は「2~5分前後」がおすすめ
家庭用シュレッダーの耐久性を考えると、連続使用時間が「2~5分前後」の製品をおすすめします。
家庭用シュレッダーは耐久性が低い部品で組み立てられています。短期間に運転負荷をかけ過ぎるとあっという間に故障します。
連続時間が短い製品は、負荷をかけすぎてしまうことが仕様上できませんので、機械を休ませることができます。その結果、部品の損耗が少なくなるので、長持ちします。
連続使用時間が「2~5分前後」の家庭用シュレッダーは、機械の耐久面からバランスが良い仕様と考えます。
ご家庭でも「たくさん紙を処理をするから」場合は、連続使用時間が長い家庭用シュレッダーではなく、小~中規模オフィス向けの小型の業務用シュレッダーを選ぶのがおすすめです。
本体のサイズ(大きさ)で選ぶ
「設置場所に置ける大きさのシュレッダーを選びましょう」といったアドバイスをしている情報サイトがいくつもありますが、本質的な助言ではないので役に立ちません。
家庭用シュレッダーは、本体の大きさというよりも、ゴミ箱の容量で選びましょう。
家庭用シュレッダーの場合、設置場所と使い勝手を加味すると、「8~10L程度のゴミ箱」を備えている製品がおすすめです。A4用紙で60~100枚ほどの屑を収容できます。
また、マイクロカット(マイクロクロスカット)方式で細断できるシュレッダーであれば、ゴミ箱は小さくても(本体サイズが小さくても)屑をたくさん収容できます。
「本体は小さい方が良い。でも、屑はたくさん収容したい」ということであれば、家庭用のマイクロカットシュレッダーがおすすめです。
家庭用シュレッダーを人気機能で選ぶ
家庭用シュレッダーの売れ筋を分析すると、以下の機能や性能を備えた商品に人気が集中していることが分かりました。
人気機能1:電動
ご家庭に届く郵送物には様々な紙質が採用されています。様々な紙類を快適に処理する場合、シュレッダーには高い細断力が求められます。このような背景から電動シュレッダーが人気です。
人気機能2:コンパクト
家庭用シュレッダーは、業務用シュレッダーとは違い使用頻度が高くないので、小さく、コンパクトな製品が人気です。
家庭用シュレッダーは机の上に置ける卓上タイプや、机の脇にさり気なく設置できるデスクサイドタイプなど、設置場所に合わせてインテリア感覚で選べる点がポイントです。
人気機能3:マイクロカット(マイクロクロスカット)
ネットショッピングの普及に伴い、ご家庭で抱える個人情報が急増しています。
また、送付元である企業が個人の嗜好を特定して紙面の内容をカスタマイズするパーソナライズDMを送付するようになり、他人に見られたくない非常にデリケートな情報をご家庭で抱える機会も増えています。
このような背景から、高いセキュリティ性能を持つマイクロカットタイプの家庭用シュレッダーが人気です。マイクロカットで細断すると細断サイズが2mm程度になるので、個人情報を判読できず、安心です。
人気機能4:静音
シュレッダーの騒音は、ユーザーがよく挙げるの悩みの一つです。
ご家族のプライベートな時間や空間に配慮したいというニーズから、静音タイプの家庭用電動シュレッダーは常に人気です。
この静音シュレッダー注意が必要です。
業界には静音シュレッダーに関する規定がないため、静音ではないのに、静音シュレッダーと販売しているショップが多く存在します。
そこで、当社が実機で音を検証し、自信を持っておすすめできる、「騒音値50db前後」の静かな静音シュレッダーをピックアップしました。
関連ページ:家庭用静音シュレッダー 人気3商品はコチラ
人気機能5:自動細断(オートフィード)
紙を処理をする時間や手間を大きく省けるということで、「自動細断」機能を搭載したオートフィードシュレッダーに大きな注目が集まっています。
オートフィードシュレッダーは、専用のトレイに紙をセットするだけで、自動で紙を送り、細断処理を繰り返してくれます。
従来のシュレッダーのように紙を抱えたまま機械の前で立っている必要がないため、時間を有効活用できます。これが人気のポイントです。
メーカーで選ぶ
家庭用シュレッダーを選ぶ時、メーカー毎の違いが気になりますよね。
当社のシュレッダー整備担当者が、家庭用シュレッダーで有名な7メーカー、アイリスオーヤマ、コクヨ、フェローズ、ナカバヤシ、アコブランズジャパン(GBC)、アスカそれぞれの特徴とおすすめの家庭用シュレッダーをご紹介します。
関連ページ:シュレッダーメーカーの特徴を比較 第1弾!アイリスオーヤマ、コクヨ、フェローズ、ナカバヤシの商品をプロが評価しました
関連ページ:シュレッダーメーカーの特徴を比較 第2弾!明光商会、アコブランズジャパン(GBC)、アスカの商品をプロが評価しました
アイリスオーヤマシュレッダーの特徴
- 他メーカーと同仕様の商品を、手頃な価格で購入できるのが、アイリスオーヤマのシュレッダーが人気のポイント
- 商品企画・開発のスピードが非常に速く、ユーザーの細かいニーズを汲み取った商品を矢継ぎ早にリリースしている
関連ページ:アイリスオーヤマの人気家庭用シュレッダー
コクヨシュレッダーの特徴
- 家庭用シュレッダーでは、静音シュレッダーである「Silent-Duo(サイレントデュオ)」が最も人気。コクヨの家庭用シュレッダーは、「Silent-Duo(サイレントデュオ)」がブランドを築いたとも言える
- コクヨの業務用シュレッダーのブランドと品質が担保できたのは、明光商会製造によるところが大きい
関連ページ:コクヨの人気家庭用シュレッダー
フェローズシュレッダーの特徴
- 他社商品に比べて価格は安くないものの、品質が高く、使い勝手が良いのがフェローズ シュレッダーの特長
- フェローズのオートフィードシュレッダー(自動細断シュレッダー)は、非常に優秀で、当社の整備担当者からの評価が高い
関連ページ:フェローズの人気家庭用シュレッダー
ナカバヤシシュレッダーの特徴
- A3対応の業務用シュレッダーは、島根県の工場で製造。国産による高い品質が、同社業務用シュレッダー一番の特長
- 同社の家庭用シュレッダーは、知名度は低いものの、品質は悪くない
関連ページ:ナカバヤシの人気家庭用シュレッダー
アコブランズジャパン(GBC)シュレッダーの特徴
- 家庭用シュレッダーよりも、SOHO向け、小~中規模オフィス向けの業務用シュレッダーのラインナップが充実しており、知名度、信頼度共に高い
- GBCのオートフィードシュレッダーは、他メーカーのオートフィードシュレッダーに比べて、紙詰まりが起こり難い点が特長。上位機種については、特殊な加工をした給紙ローラーを採用し、紙を確実に投入口に送れるようになっている
アスカシュレッダーの特徴
- 同性能のシュレッダーが、他社に比べて5~10%ほど安い
- アイリスオーヤマと同様に商品企画・開発のスピードが速く、他社にはないユニークな商品を多く発売している
関連ページ:アスカの人気家庭用シュレッダー
細断したいもので選ぶ
シュレッダーで処理したいものは、普通紙だけではありませんよね。
CDやDVD、プラスチックカード、ホッチキス留めした資料、ラベルシールが貼られたハガキ、DMなどなど、処理しなければならないものはたくさんあります。
そこで、ご家庭で処理することが多いものをピックアップし、対応のシュレッダーを選ぶ時のポイントとおすすめ品をご紹介します。
CD・DVDを細断したい
CDやDVDを処理したい場合、紙と同じ投入口でCDを処理できるシュレッダーがおすすめです。
このタイプの商品は、紙と同じ細断サイズでCDも処理できます。ラベル面に記載してある情報も判読し難くなるので、安心して処理できます。
関連ページ:CD・DVDの細断におすすめの電動シュレッダー
ホッチキス(ホチキス)を細断したい
一般的に使われているホッチキス(ホチキス)針「10号針」「11号針」サイズであれば、そのまま細断できる電動シュレッダーは多くあります。
ただし、厚い資料を留める時に使う「中型・3号針」や「大型・12号針」といった大きな針を細断できるシュレッダーは、家庭用にはありません。細断する時は、ホッチキス針のサイズに注意をしましょう。
プラスチックカードを細断したい
プラスチックカードの代名詞である「クレジットカード」を細断する場合、紙と同じ投入口でカードも細断できる電動のクロスカットシュレッダーがおすすめです。
クレジットカードには、氏名以外に、利用年月、カード番号、セキュリティコードなど多くの個人情報や機密情報が含まれています。そのため、2分割や3分割で細断するシュレッダーでは安心できません。
最近のクレジットカードにはほとんどICチップが入っています。クレジットカードを細断したいのであれば、ICチップ入りのクレジットカードの細断に対応している電動シュレッダーを選びましょう。
ハガキを細断したい
年賀状をはじめ、ご家庭に届くハガキ型のDMには、たくさんの個人情報が含まれています。
そんなハガキの処理におすすめな製品は、情報を判読できないレベルに細断できるマイクロカットタイプの電動シュレッダーです。中でも2mmの高さで細断できる製品がより安心です。
マイクロカットタイプの電動シュレッダーには、ハガキの細断に対応していない商品もありますので、仕様をしっかり確認しましょう。
関連ページ:ハガキの細断におすすめの電動シュレッダー
写真を細断したい
写真も漏らしたくない情報の塊です。そんな写真の細断を保証しているシュレッダーは、ほとんどありません。理由は、メーカー側で細断テストを実施していないからです。
そんな中、当社では、一部のメーカー製品で対応している電動シュレッダーを見つけました。
写真の細断には、復元できないレベルで細かく処理できるマイクロカットタイプの電動シュレッダーがおすすめです。
関連ページ:写真の細断におすすめの電動シュレッダー
ラベルシール付DMを細断したい
シュレッダーでは、故障の原因になるため、粘着物の細断が禁止されています。当然ラベルシールも細断を禁止しています。
しかし、一部のメーカーで、カッターに特殊な加工を施したことで、ラベルシールが付いている状態の紙であればそのまま細断できるシュレッダーが誕生しました。
窓付封筒を細断したい
シュレッダーでは、ビニール素材は、故障の原因となるため、細断が禁止されています。よって、ご家庭によく届く窓つき封筒も、窓の部分にビニールが採用されているため細断は禁止されています。
しかし、カッターに特殊な加工をしたシュレッダーが誕生したことで、窓つき封筒が細断できるようになりました。
関連ページ:窓付封筒の細断におすすめの電動シュレッダー
家庭用シュレッダーはどこで買うのがおすすめ?
製品と比較しながら選ぶなら、取り扱い数が多い楽天やAmazonを利用するのも一つです。しかし、Amazonは不正レビューが多く、レビューの評価で選ぶのは危険です。楽天は、普通に検索をするとアイリスオーヤマとサンワサプライの同じシュレッダーしか表示されないため、製品やメーカーを比較しながら選ぶのは困難です。
自分にピッタリのシュレッダーを選ぶのであれば、専門店を利用するのが一番です。
関連ページ:おすすめのシュレッダー専門店について
プロが使いたい、家庭用シュレッダー人気ランキング
当社で業務用シュレッダーを整備する担当者が、プロの目線で使いたい思う家庭用シュレッダーを厳選しました。
【プロが選んだ人気ランキング 第3位】GBC(アコブランズジャパン) GSHA26M
2×12mmで細かく細断できる、おしゃれでコンパクトなマイクロクロスカット(マイクロカット)タイプの電動シュレッダーです。
見た目に似合わず非常にパワフル。ハガキや写真、ホチキス、さらにプラスチックカードまでマイクロクロスカットで細断できます。
細断方式/サイズ |
マイクロカット/2×10mm |
最大細断枚数 |
5枚 |
連続運転時間 |
3分 |
ゴミ箱(ダストボックス)容量 |
約10L(A4コピー用紙約100枚収納) |
対応用紙サイズ |
A4まで |
GBC(アコブランズジャパン) 家庭用マイクロクロスカットシュレッダー GSHA26M
【プロが選んだ人気ランキング 第2位】アコブランズジャパン(GBC) GSH60AFX
注目のオートフィードシュレッダーをお手頃価格で導入できる点に票が集まりました。
手間が掛かる紙の処理を自動で行ってくれるメリットは、ご家庭においても大きいでしょう。
オートフィードシュレッダーにも関わらず、テストで使用中に、一度も紙詰まりを起こさなかった点も注目を集めていました。
細断方式/サイズ |
クロスカット/4×45mm |
最大用紙セット枚数 |
60枚 |
連続運転時間 |
6分 |
ゴミ箱(ダストボックス)容量 |
15L |
対応用紙サイズ |
A4まで |
アコブランズジャパン(GBC) 家庭用オートフィードシュレッダー「GSH60AFX」
【プロが選んだ人気ランキング 第1位】アスカ SZK01
使用時のインパクトが最も大きかった家庭用シュレッダーです。動作音が48dBの数字は伊達ではなく、シュレッダーとは思えないほど音が静かでした。特に反響が大きかったのが、細断音まで静かな点です。
静音シュレッダーは、見せかけの製品が多い中、本当に静音シュレッダーを名乗れる製品として、最も多くの票が集まりました。
細断方式/サイズ |
クロスカット/4×30mm |
最大細断枚数 |
6枚 |
連続運転時間 |
10分 |
ゴミ箱(ダストボックス)容量 |
8L |
対応用紙サイズ |
A4まで |
アスカ 家庭用静音シュレッダー「SZK01」
まとめ:購入後のお手入れ、メンテナンス
シュレッダーを使い続けると、刃に紙粉が付着するので、「騒音」「紙くずが繋がるなどの細断不良」「紙詰まり」といったトラブルを誘発します。
月に2回ほど、専用のメンテナンスオイルやメンテナンスシートを使ってメンテナンスを行うことで、上記のようなトラブルを抑制できたり、製品寿命を延ばすことができます。
また、お金を掛けずに機械をお手入れする方法もあります。下記のリンクで詳しく紹介していますので、ぜひご覧下さい。
この記事を参考に最良のシュレッダーを見つけて、長くお使い下さい。
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